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2023/11/10

整骨院・接骨院の経営は厳しい?その理由と対策ついて

注意: 本コラムでは「整骨院」と「接骨院」の言葉を使用していますが、これらは同じ意味を持つ言葉として扱われます。どちらの言葉も同じ施術や治療を指すものとしてご理解ください。
 

整骨院の経営は、一見すると地域に根ざした安定したビジネスのように思えます。しかし、実際には多くの院が厳しい経営環境に直面しています。
 
このコラムでは、整骨院の経営がなぜ厳しいのか、その現状について説明します。また、厳しい現状の中でも経営を安定させ、成功へと導くための具体的な対策についても詳しく解説していきます。
 

整骨院経営が「厳しい」と言われる現状

整骨院の経営が厳しいと言われる現状には、複数の要因があります。資格保有者の増加により、整骨院の数も増加しています。
これにより、地域における競争が激化し、経営を厳しいものにしています。
また、保険請求の厳格化により、経営の柔軟性が失われつつあります。さらに、民間資格を持つサロンの増加も、整骨院の経営を圧迫しています。
これらの要因が絡み合い、整骨院経営は厳しい状況に置かれています。
 

資格保有者と整骨院数の増加

整骨院経営が厳しいと言われる一因として、資格保有者の増加による整骨院数の増加が挙げられます。
近年、整骨院を開業する人が増えており、それに伴い市場には整骨院が溢れています。
これにより、地域における競争が激化し、一院あたりの患者数が減少する傾向にあります。結果として、整骨院経営が「厳しい」と言われる要因となっています。
また、資格保有者の増加は、整骨院業界全体のレベルアップに繋がる一方で、経営者にとっては厳しい環境を生み出しています。
 

保険請求の厳格化

保険請求の厳格化も、整骨院経営を厳しいものにしています。
不正請求の防止を目的とした厳格な審査が行われるようになり、経営者は保険請求に関する正確な知識と適切な対応が求められます。
不正が発覚した場合、数年間は保険請求ができなくなるという厳しい処分もあり、これは経営にとって致命的な打撃となり得ます。
 

競合他院と民間資格サロンの増加

競合他院の増加と民間資格を持つサロンの急増も、整骨院経営を厳しいものにしています。
特に、民間資格を持つサロンは、整骨院とは異なるサービスを提供することが多く、顧客の選択肢が増えることになります。これらの競合に対抗するためには、差別化が必要となります。
 

厳しい資金調達

整骨院の経営において、資金調達の難しさも大きな課題です。特に新規開業時や設備投資が必要な際には、資金調達が経営の成否を左右することもあります。
資金繰りは経営を厳しいものにする大きな要因の一つです。銀行からの融資が得にくい状況や、投資家からの資金調達の難しさが、経営者にとって大きな負担となっています。
 
 
以上、数々の要因が整骨院経営の現状が「厳しい」と言われる所以です。
 
 

経営を安定させるための戦略

整骨院経営を巡る厳しい現状がある中で、経営を安定させるためには、複数の戦略が考えられます。経営状況を常に把握し、コンセプトやポジショニングを明確にすることが重要です。また、施術所の立地選びや顧客ニーズを考慮した自費診療のメニュー導入も有効です。
集客や宣伝に力を入れ、リピーターの獲得に注力することも、経営を安定させるためには不可欠です。さらに、流行っている整骨院を参考にしつつ、コストを賢く削減していくことも大切で、「厳しい」という状況を脱するポイントとなります。
 

経営の健康状態を常にチェック

整骨院の経営を安定させるためには、まず経営状況を常に把握しておくことが重要です。売上、利益、顧客数などの基本的な指標を定期的にチェックし、経営の健全性を確認しましょう。また、市場の動向や競合の状況にも目を向け、経営戦略を柔軟に調整することが求められます。経営状況を正確に把握し厳しい目でチェックすることで、この厳しい市場の状況にも迅速に対応することができます。
 

コンセプトやポジショニングをはっきりとさせる

整骨院の経営を安定させるためには、自院のコンセプトやポジショニングを明確にすることが不可欠です。
例えば、「スポーツ選手のリハビリに特化した整骨院」というコンセプトを持つ場合、スポーツ選手のニーズに合わせた専門的な治療やトレーニングプログラムを提供します。
また、「女性の美容と健康をサポートする整骨院」というポジショニングであれば、美容鍼やリンパマッサージなど、女性の美容と健康に特化したメニューを充実させることが重要です。
このように、明確なコンセプトとポジショニングに基づいてサービスを提供することで、ターゲットとする顧客層に対して差別化された価値を提供でき、厳しい状況を脱する一因とすることができます。
 

良い場所選びが「厳しい」状況を脱して、成功するための鍵

整骨院の経営において、施術所の立地は非常に重要な要素です。アクセスの良い場所、人通りの多い場所を選ぶことで、自然と集客が見込めます。
また、周辺環境や競合の有無も考慮し、慎重に立地を選定しましょう。良い立地は、決めるのにも費用も時間もかかりますが、厳しい状況を逆転し経営を安定させるための重要な要素となります。
 

患者さんの声に耳を傾け、自費診療のメニューを導入する

保険診療だけでなく、顧客ニーズを考慮した自費診療のメニューを導入することも、経営を安定させる一つの方法です。
例えば、最近ではデスクワークによる肩こりや腰痛に悩む人が多いため、「オフィスワーカーのための特別なマッサージコース」を設けることが考えられます。
また、健康意識の高い顧客層に向けて、「全身のバランスを整える整体メニュー」や「ストレス解消に特化したアロマテラピーマッサージ」など、特定のニーズに応える自費診療メニューを提供することで、新たな顧客層を開拓し、収益の向上に繋げることができます。
 

効果的なマーケティングとプロモーション活動

集客と宣伝は、整骨院経営において非常に重要です。SNSを活用した宣伝や、地域のイベントへの参加など、様々な方法で院の存在をアピールしましょう。
特に、無料で始められるSNSは、コストを抑えつつ効果的な宣伝が可能です。積極的な集客と宣伝により、経営を安定させることができます。
 

顧客の再来院を促し、リピーターの獲得に注力する

新規顧客の獲得だけでなく、リピーターの獲得にも注力しましょう。一度来院した顧客が再び来院するよう、質の高いサービスを提供することが重要です。
また、リピーターになってもらうための特典やキャンペーンを実施することも効果的です。リピーターの獲得は、経営を安定させるための重要な鍵となります。
 

人気の整骨院から学ぶ

流行っている整骨院の成功事例を参考にすることも、経営を安定させる一つの方法です。
成功している整骨院がどのような戦略を取っているのかを分析し、自院に取り入れることができれば、経営の安定に繋がります。それらの整骨院は「厳しい」状況をどう切り抜けているか教科書のような存在となります。
ただし、真似るだけでなく、自院の特色を生かした独自のサービスを提供することが重要です。
 

無駄を省いて賢く経費を節約

経営を安定させるためには、コストの削減も重要です。無駄な経費を見直し、効率的な経営を心がけましょう。
特に、人件費は大きなコストとなるため、1人で経営することも一つの選択肢です。また、SNSなど無料で始められる宣伝方法を活用することで、コストを抑えつつ宣伝効果を高めることができます。
 
 

まとめ

整骨院の経営は、多くの問題に直面し、厳しい現状に直面しています。資格保有者の増加、保険請求の厳格化、競合の増加、資金調達の難しさなど、経営者が乗り越えなければならないハードルは決して低くありません。
しかし、これらの課題に対して適切な対策を講じることで、経営の安定化と成功への道は開けます。
経営状況の把握、明確なコンセプトとポジショニングの設定、顧客ニーズに応じた自費診療メニューの導入、集客と宣伝への投資、リピーター獲得への注力、流行りの整骨院の成功事例の分析、そして賢いコスト削減など、様々な戦略が経営の安定化に寄与します。
アイワ接骨師会は整骨院の経営者の味方です。業界の最新情報を得たり、開業支援・経営支援を行っています。経営に役立つ情報やサポートを提供しています。
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