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注意:本コラムでは「整骨院」と「接骨院」の言葉を使用していますが、これらは同じ意味を持つ言葉として扱われます。どちらの言葉も同じ施術や治療を指すものとしてご理解ください。
また、情報については一部変更されている場合もありますので、必ず該当する関係各所にご確認ください。
今のあなたの年収、本当に満足していますか?
きっと今、「このまま雇われ柔道整復師として働き続けて、本当に大丈夫なのかな…」そんな不安を抱えながら、この記事にたどり着かれたのではないでしょうか。
周りの先輩たちを見ていると、開業して成功している人もいれば、相変わらず雇われのまま年収に頭打ち感を感じている人もいる。自分はどちらの道を選ぶべきなのか、正直迷いますよね。
実は私も以前は同じような悩みを抱えていました。毎月の給料明細を見るたびに、「この先ずっとこの年収で満足できるのか」という疑問が頭をよぎっていたんです。
今日は、そんなあなたの疑問に対して、2025年最新のリアルなデータをもとに、柔道整復師の年収の実態と開業による収入アップの可能性について、一緒に考えてみましょう。
【衝撃の実態】柔道整復師の年収、雇用形態別リアル調査
雇われ柔道整復師:年収280~420万円の厳しい現実
まず、雇われ柔道整復師の年収について、厚生労働省の最新データ(令和5年度調査)を見てみましょう。
全国平均年収は約459万円となっていますが、これは全体の平均値。実際には年齢や地域、勤務先の規模によって大きな差があります。
参考: https://www.iko.ac.jp/job/ryouhou/judo-annual-income
参考: https://www.method-innovation.co.jp/michibi-q/judo-therapist/annual-income-salary-of-judo-therapist/
参考: https://zenkoku-iryo.com/column/knowledge/judotherapist_1000
月給で見ると約30万~31万円、平均賞与は65万~68万円。年齢別に詳しく見ると:
・20代:約313万円
・30代:約426万円
・50代:約555万円(ピーク)
参考: https://www.guppy.jp/jdr/og/%E6%9F%94%E9%81%93%E6%95%B4%E5%BE%A9%E5%B8%AB%E3%81%AE%E7%B5%A6%E6%96%99/
参考: https://job.minnanokaigo.com/guide/salary/quasi-medical-practice/judo-reduction-teacher/
参考: https://www.nihonisen.ac.jp/judo/capacity/income.html
「えっ、思ったより高いじゃない」と感じた方もいるかもしれませんね。でも、ちょっと待ってください。これは「その他の保健医療従事者」区分での数値で、実際には勤務先や地域によって大きく変動するのが現実です。
都市部の大規模施設で働く場合は平均より高くなりますが、地方の小規模な接骨院だと年収300万円台前半ということも珍しくありません。
開業柔道整復師:年収400~1500万円の大きな幅
一方で、独立開業した場合はどうでしょうか。
開業柔道整復師の全国平均は約400~600万円が目安とされています。しかし、この数字だけ見ると「あれ?雇われとそんなに変わらないじゃない」と思われるかもしれません。
参考: https://japan-jusei.net/column/%E6%95%B4%E9%AA%A8%E9%99%A2%E7%B5%8C%E5%96%B6%E3%81%AE%E5%B9%B4%E5%8F%8E%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%82%8C%E3%81%8F%E3%82%89%E3%81%84%EF%BC%9F%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%81%AA%E5%8F%8E%E5%85%A5%E4%BA%8B/
参考: https://zenkoku-iryo.com/column/knowledge/osteopathic-annualincome
でも、ここからが開業の面白いところ。経営手腕や立地選定、集客方法によっては300万円台から1,000万円超まで大きな幅があるんです。
特に注目したいのは、自費診療の割合が高い院ほど年収も上がる傾向があることです。これは後ほど詳しく説明しますが、保険診療だけに頼らない経営戦略が成功の鍵になっています。
年齢別・地域別年収データの詳細分析
地域差についても見逃せません。都市部は競争が激化している分、家賃や広告費が高くなりがちですが、患者数も多く見込めます。一方で地方は家賃等のコストは抑えられるものの、人口減少リスクがあります。
参考: https://tillers.jp/column/%E6%9F%94%E9%81%93%E6%95%B4%E5%BE%A9%E5%B8%AB%E3%80%80%E9%96%8B%E6%A5%AD%E3%81%AE%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E7%9F%A5%E8%AD%98-%E2%91%A0/
この現実を踏まえると、単純に「開業すれば年収が上がる」というわけではないことがわかりますね。でも、適切な戦略を立てれば、雇われ時代の2倍、3倍の年収も決して夢ではないのです。
成功者に聞く!開業で年収を3倍にした5つの秘訣
【体験談①】年収350万→1200万円達成・田中先生の場合
田中先生(仮名・40代)は、雇われ時代の年収350万円から開業5年目で1200万円を達成されました。その秘訣を聞いてみると、意外にも「特別なことはしていない」とおっしゃいます。
「最初は保険診療メインで始めましたが、2年目から美容整体と産後ケアの自費メニューを導入したんです。最初は月に数人程度でしたが、口コミで徐々に広がって、今では売上の6割が自費診療になりました」
田中先生の成功要因:
・立地選定の徹底:住宅街で駐車場完備
・自費診療の段階的導入:美容+産後ケア
・口コミマーケティング:患者さんの紹介制度
・スタッフ教育の充実:接客レベル向上
・IT活用:予約システム・SNS活用
【体験談②】2院目展開で年収1500万円・佐藤先生の戦略
佐藤先生(仮名・45代)は、1院目の経営が軌道に乗った4年目に2院目を出店し、現在年収1500万円を実現されています。
「1院目で年収800万円まで到達しましたが、そこが限界でした。でも、2院目を出すことで経営効率が一気に上がったんです。特に人件費の圧縮と、仕入れコストの削減効果が大きかったですね」
佐藤先生の多店舗展開のポイント:
・1院目での確実な基盤作り:3年間で黒字化
・優秀な院長候補の育成:早期からの人材投資
・システム化の推進:両院で共通の運営システム
・地域密着型の展開:車で15分圏内での2院目
・リスク管理の徹底:万が一の撤退戦略も想定
共通する成功パターンの分析
お二人の事例から見えてくる成功パターンは以下の通りです:
1.段階的な成長戦略:いきなり大きく変えず、着実にステップアップ
2.自費診療への転換:保険診療だけに依存しない収益構造
3.地域密着の徹底:患者さんとの信頼関係構築
4.システム化・IT活用:効率的な運営体制の構築
5.継続的な学び:技術だけでなく経営知識の習得
【警告】開業で年収が下がる人の共通点5選
成功事例がある一方で、残念ながら開業で年収が下がってしまう方もいらっしゃいます。その共通点を見てみましょう。
経営知識ゼロで見切り発車した結果
「技術さえあれば患者さんは来る」そう思って開業したものの、集客方法がわからず患者数が伸びない。経営の基本である売上管理、コスト管理ができずに赤字が続く…こんなケースが後を絶ちません。
柔道整復師は医療従事者である前に、開業すれば経営者になります。技術力と経営力は全く別のスキルなんですね。
立地選定の失敗が招く悲劇
「家賃が安いから」という理由だけで立地を選んでしまい、患者さんが来ない。交通の便が悪い、駐車場がない、競合が多すぎる…立地選定の失敗は致命的になりがちです。
データを見ると、都市部では競争が激化し、地方では人口減少のリスクがあります。どちらを選ぶにしても、十分な市場調査が必要です。
患者さんとの信頼関係構築の甘さ
技術的には問題ないのに、患者さんとのコミュニケーションがうまく取れず、リピート率が低い。「説明が不十分」「予約が取りにくい」「待ち時間が長い」など、サービス面での配慮不足が原因となることも多いです。
参考: https://keieichiryou.com/judoseifuku-shinkyu-massaji-shijonikansuruchosa2024
参考: https://japan-jusei.net/column/market-investigation-saturation/
参考: https://www.funaisoken.co.jp/dl-contents/jy-acupuncture-chiropractic_S032
開業1年目~5年目の年収シミュレーション完全版
それでは、具体的な数字を使って開業後の年収推移をシミュレーションしてみましょう。
1年目:売上300万円、利益50万円の現実
開業1年目は正直、厳しい数字になることが多いです。
売上:月25万円×12ヶ月=300万円
・患者数:1日平均8人
・単価:約1,000円(保険診療メイン)
・稼働日数:月22日
支出:250万円
・家賃:月8万円×12ヶ月=96万円
・人件費:月5万円×12ヶ月=60万円(パート受付)
・光熱費・通信費:月3万円×12ヶ月=36万円
・各種保険・税金:年24万円
・その他経費:年34万円
利益:50万円(年収に相当)
この数字を見て「えっ、こんなに少ないの?」と驚かれるかもしれません。でも、これが1年目の現実です。雇われ時代より年収が下がることも珍しくありません。
3年目:安定期に入る年収600万円への道のり
3年目になると、患者さんの定着とリピート率向上により状況が改善してきます。
売上:月60万円×12ヶ月=720万円
・患者数:1日平均15人
・単価:約1,300円(自費診療2割導入)
・稼働日数:月22日
支出:120万円
・各種経費の効率化で売上比率が改善
利益:600万円
この頃になると、ようやく雇われ時代の年収を上回り、「開業して良かった」と実感できるようになります。
5年目:年収1000万円突破の具体的戦略
5年目で年収1000万円を突破するためには、自費診療の割合を大幅に増やすことが鍵になります。
売上:月120万円×12ヶ月=1,440万円
・患者数:1日平均20人
・単価:約2,700円(自費診療5割)
・稼働日数:月22日
支出:440万円
・スタッフ増員、設備投資を含む
利益:1,000万円
自費診療の導入が年収1000万円達成の最重要ポイントです。美容整体、産後ケア、スポーツリハビリなど、保険適用外のメニューを充実させることで単価アップを実現できます。
年収アップを確実にする「開業成功チェックリスト20」
開業前にクリアすべき10項目
今すぐできること: □ 1. 開業予定地域の市場調査完了 □ 2. 競合分析(半径2km圏内の接骨院数・特徴) □ 3. 開業資金500万円以上の確保 □ 4. 事業計画書の作成 □ 5. 経営セミナーへの参加(最低3回)
じっくり検討すること: □ 6. 施術管理者要件の取得準備 □ 7. 信頼できる接骨師会への加入検討 □ 8. 自費診療メニューの企画・価格設定 □ 9. IT系システム(予約・会計)の選定 □ 10. 開業サポート業者との面談・比較
開業後1年で実践すべき10項目
今すぐできること: □ 11. 患者満足度調査の実施 □ 12. SNS・ホームページでの情報発信 □ 13. 地域イベントへの参加・協賛 □ 14. 紹介制度の導入 □ 15. スタッフ教育プログラムの実施
じっくり検討すること: □ 16. 自費診療比率30%以上の達成 □ 17. リピート率70%以上の実現 □ 18. 月次売上・利益の詳細分析 □ 19. 2年目以降の拡張計画策定 □ 20. 同業者ネットワークの構築
【専門家推奨】年収1000万円達成者が選ぶ開業支援サービス
アイワ接骨師会の開業支援実績200院の実例
開業成功の確率を上げるためには、経験豊富な専門家のサポートを受けることが重要です。
アイワ接骨師会では、これまで200院以上の開業支援実績があり、直営100院以上を運営するケイズグループのノウハウを活用した実践的なサポートを受けることができます。
特に注目すべきは、入金サイクルの柔軟性です。最速15日後払いを含む5つの入金パターンが選択でき、開業初期のキャッシュフロー改善に大きく貢献します。
また、初期費用も入会金・初期導入費が0円からスタートできるため、開業資金を効率的に活用できます。
参考: https://www.zenjukyo.gr.jp
成功者が語る「選んで良かった理由」
実際にアイワ接骨師会のサポートを受けて開業された先生方からは、以下のような声をいただいています:
「経営セミナーが充実していて、机上の空論ではなく実際の経営現場での体験談を聞けたのが良かった」
「レセプト業務のサポートが手厚く、返戻処理も含めてしっかりフォローしてもらえる」
「開業後も定期的に相談に乗ってもらえるので、困った時にすぐ解決できる」
こうした手厚いサポート体制が、開業成功率の向上につながっているのです。
よくある質問:開業と年収に関するQ&A
開業資金はいくら必要?
開業資金は地域や規模によって異なりますが、最低でも500万円、できれば1000万円程度は準備しておきたいところです。
内訳としては:
・設備投資:200-300万円
・運転資金:200-300万円
・保証金・その他:100-200万円
運転資金は特に重要で、軌道に乗るまでの期間(通常6ヶ月~1年)の生活費と経営費を賄える金額が必要です。
失敗した場合のリスクは?
正直に申し上げると、開業には一定のリスクがあります。市場調査では、競争激化や集客難で廃業する院も存在します。
ただし、適切な準備と継続的な経営改善を行えば、リスクは大幅に軽減できます。特に:
・十分な市場調査
・適切な資金計画
・専門家によるサポート
・継続的な学習と改善
これらを実践することで、成功確率は大きく向上します。
副業から始めることは可能?
法的には可能ですが、現実的には難しい面があります。接骨院の開業には施術管理者の常駐が必要で、副業として片手間で運営するのは困難です。
参考: https://www.kmw.ac.jp/contents/acupuncturist/judo-therapist/
参考: https://www.nihonisen.ac.jp/judo/capacity/
むしろ、雇われながら経営知識を学び、資金を貯めて、しっかりと準備を整えてから本格開業する方が成功確率は高いでしょう。
最新の法制度・規制情報
2024年から2025年にかけて、柔道整復師を取り巻く環境は大きく変化しています。
保険制度の改正について:
・2024年6月施術分より、電療料・初検料が引き上げ(電療料30円→33円、初検料1,520円→1,550円)
・2024年10月から、長期頻回受療の料金見直し、明細書交付義務拡大、患者ごとの償還払い対象追加
参考: https://jba-kyoukai.or.jp/blog/2011/
参考: https://www.tfkenpo.or.jp/asp/news/news.asp?articleid=150867&page=1
広告規制の変更: 2025年2月改正で、ホームページやSNS等の表現に新たな規制が設けられました。開業を検討される際は、最新の広告ガイドラインを必ず確認してください。
参考: https://funai-healthcare.funaisoken.co.jp/mail_magazine/8168/
まとめ:あなたの理想の年収を実現するために今すぐできること
ここまで、柔道整復師の年収の実態から開業による収入アップの可能性まで、詳しく見てきました。
重要なのは、開業は「年収アップの手段」であって「目的」ではないということです。あなたが本当に実現したい働き方や、患者さんに提供したい価値を明確にした上で、それを実現するための選択肢として開業を検討することが大切です。
もし今、開業を真剣に検討されているなら、まずは情報収集から始めてみてください。一人で悩まず、経験豊富な専門家に相談することで、あなたの理想の年収実現への道筋が見えてくるはずです。
アイワ接骨師会では、開業に関する無料相談も実施しています。これまでの200院の開業支援経験をもとに、あなたの状況に応じた具体的なアドバイスを提供できます。
一歩踏み出す勇気が、あなたの人生を大きく変えるきっかけになるかもしれません。まずは相談から始めてみませんか?