「後期高齢者」当面維持、老健も復活させず

2009年10月4日 提供:読売新聞

長妻厚生労働相は3日、民主党が先の衆院選の政権公約(マニフェスト)で掲げた現在の後期高齢者医療制度の廃止問題について、もとの老人保健制度(老健)は復活させず、新制度を創設するとともに、来年度中の現行制度の廃止は断念する方針を固めた。

複数の政府関係者が明らかにした。

民主党内には、政権交代を印象づけるため、現行制度の早期廃止を目指す意見もある。しかし、それには老健復活が前提となり、長妻厚労相としては、全 国の 自治体や医療関係者の反対が強い旧制度復活は現実的でないとして、時間をかけて新制度を策定し、移行する方針を固めたものだ。

関係者によると、長妻氏はすでに先週、「新たな制度の案を二つ検討するよう」省内の担当者に指示。これに伴い、今月26日にも召集が予定される次期臨時国会と、来年の通常国会への廃止法案の提出は見送られることになった。

民主党は昨年6月、後期高齢者医療制度を即時廃止し、老健を復活させる法案を、社民、国民新、共産の3党とともに参院で可決。マニフェストでも現行 制度 の廃止を掲げた。長妻氏も就任後の記者会見で廃止を明言したため、代わりの制度として老健が復活するのかどうか、注目されていた。

老健制度に戻さない最大の理由は、運営主体が都道府県ごとの広域連合から市町村に戻り、事務作業が膨大になるなどとして、市町村などからすでに反対意見が出ているためだ。

長妻氏は今後、自治体の意見なども考慮し、マニフェストで掲げた国民健康保険と被用者保険を統合する「地域保険」の制度設計に着手するものとみられる。

ただ、民主党内ではなお、老健復活を盛り込んだ廃止法案を臨時国会か通常国会に提出するよう求める声がある。連立を組む社民、国民新両党も同様の立場で、調整は難航する可能性もある。


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